映像業界で採用をやっていると「プロダクションマネージャー(P)からプロデューサー(PM)になるまでどのくらいかかるの?」という質問をよく受けます。
もちろん決まりはありませんが、肌感では早くて5年、普通で8年から10年といったところでしょう。
ここではプロダクションマネージャーがどのようにプロデューサーへ成り上がっていくのか過程を見ていきましょう。
目次
【5年〜8年目】安い受けたからといってプロデューサーを名乗れない状態
プロダクションマネージャーの時にふと映像の依頼を受けることがあります。
その経緯は友人であったり、いつも仕事をしているディレクターであったりと身近な人たちからです。
仕事がやってきたとPMさんは嬉しくなってすぐ飛びついてしまいますが、実は賢明な判断ではありません。
なぜプロデューサーとして実績もないPMに仕事が来るかというと、普通のプロデューサーであれば受けてくれない予算の無い、利益の取れない案件だからです。
PMさんとしてはこれでプロデューサーへ仲間入りだと意気揚々と会社に報告します。
しかし会社としては、運が良ければ経験のためにやらせることもありますが、会社の経営状況によっては断るように指示を出します。
なんどもこのブログでは言っていますが、映像制作はお金を稼ぐ手段、ビジネスとしてやっています。仕事が来たからといって、全てができるとは限りません。
売上の大したことのない、利益の上がらない案件を受けているようではプロデューサーの肩書きは会社は用意してくれません。
しかし、悲観をすることはありません。
仕事が来るということは、周りのスタッフからの信頼を受けて成長している証拠なのです。
プロデューサーとしての素質があります。
【8年〜10年目】先輩の力を借りながら数百万円以上の案件を受注
映像業界は人脈が命です。一から仕事を広げるのはとても難しい業界となります。
そうなるとプロデューサーへの道はどのように始まるのでしょうか。
答えは先輩プロデューサーから仕事を分けてもらうことからまずは始まります。
人気のあるプロデューサーは自分一人では受けきれないほど仕事が入ってきますので、それのおこぼれをまずもらって、クライアントと人脈を作ることから始まるのです。
そこでまずまずの仕事ができれば、あなたのところに仕事が舞い込んでくるようになります。
そこで自分の実績を増やしていくのです。
【10年目以降】自分のリールで営業活動をしてさらなる飛躍
最初は先輩の力を借りながらですが、いつまでもそのような状況ではいけません。
独り立ちしなければならない時期がきます。そこができるプロデューサーなのか、PMが抜けきらないプロデューサーなのかの分かれ道です。
これまでの実績をもとに、作りたい映像のクライアントにアポを取っていきます。
そこで自分の実績をプレゼンして新たな領域の仕事を獲得していくのです。
もちろん、いつも仕事をしているクライアントから別の担当を紹介してもらって仕事の幅が広がることはあります。
しかし、それだけでは自分のやりたいこと、やりがいのようなものは見つけられません。
一生のやりがいのある仕事をしていくという面では自分で切り開くことも必要なのです。
プロデューサーになるまで映像業界に残っているのであれば、そのようなメンタルは持ち合わせているはずですので臆せず飛び込んでいきましょう。
そうすれば、人々の記憶に残る仕事、映像と出会えるはずです。