選考過程に実地選考を課している会社があります。
新卒の選考過程にたまに見かけますが、なぜ、こんな面倒な選考をするのかをお話しましょう。
意味をわかっていれば通過への攻略法が見えるはずです。
目次
実地選考とはどんな選考か
その名の通り、実際に社員が働いている職場で働いてみる選考です。
一応働くので、期間アルバイトとして雇用し、時給や日当が出る場合もあります。給与が出るか、そこは会社に確認してみましょう。
数日間実際の職場で働いてみるだけで選考結果が出る場合や、現場で一定期間働いた後、最終日に面接をして選考をする場合があります。
どこを見ているのか
この実地選考で会社は何を見ているかと言うと、
- 作業の手際が良いか
- 失礼な態度を取らないか
- 社風に合うか
をなんとなく見ていると言う感じです。
端的に言うと「人間的に好ましいか」です。
1,2は全企業が見ている判断基準が似ていると思いますが、3の社風は会社ごとに異なりますので正解を言うのはここでは難しいです。
会社によって、物静かな集中力のある学生が社風に合うと考える企業もありますが、逆に明るくてノリの良い学生が社風に合うと判断する企業もあります。
何が正解かは一概には言えませんので、その会社の雰囲気にあった行動を取ることが望ましいと言えます。
逆に考えれば、合わないことも実地選考で分かるとも言えるでしょう。
実際に職場では何をすれば?
正直なところ、会社側は業務の事で学生に何も期待はしていません。
学生で考えてしまいがちなのが、実地選考で何か「成果」を残さないと選考を通過できないのではなかろうか、という疑問です。
もちろん、学生だけでグループとなって課題を与えられる形式の場合は何らかの結果、成果は求められると思います。
しかし、先輩社員の働く現場に配属されて、実際の仕事の手伝いをさせられる場合は違います。
企業側は「できないのが当たり前」と思っているので、仕事で成果を残せるかどうかはあまり見ていません。
与えられる仕事といっても、コピーを取るとか、ネットで調べるとか誰でもできる仕事を与えることがほとんどでしょう。
期間中は与えられたものだけできていれば満点。
さらに気を使えるか、やる気を見せられればさらに加点という感じでしょう。
意識すること
学生のやることは仕事と同時並行で面接で話すネタを蓄えること。
次の面接では必ず、実地はどうであったか感想を求められます。
その時にいかにいい会社か、いい先輩がいたか、どういう目標で仕事をしていきたいのか語ること。
何事も「学び」を意識して欲しいです。
本音を言うと教育係の社員は、何もわかっていない学生に本当は仕事を任せたくはないと思っています。
よって、何もさせることがないと悩む社員もいるくらいなので、特に指示がなければそこにも気を使い、朗らかな態度で仕事が与えられるのを待つ位がちょうどいいのです。
上に書いたように実地選考は現場社員の負担がかかるのであまり現場での評判は良くないのにも関わらず行なっているので、逆に感謝の気持ちを持って臨むのが正解でしょう。
企業側の悩みを知る
しかしその上でなぜやるのかといえば、ある悩みが企業側にあるからです。
それは離職率を減らしたいという悩み。
会社は選考する立場ではありますが、逆に選ばれる立場であると認識しています。
学生には理想と現実のギャップを理解した上で我が社を選択し、入社して欲しいと願っているのです。
御社に入りたい、好きなことを仕事にしたいと面接でいくら言って入社しても半年後には、こんなに辛いとは思わなかったと悩む新入社員は多い。
実地選考はコスパ最悪ですが、お互いを理解した上で決めることができるのが利点なのです。
学生の皆さんは、あなたを推したいと思わせるくらい現場で先輩社員をフォローしてあげましょう。
そして次の面接では、志望動機をさらにパワーアップさせ、いかに入社したいかを語りましょう。
そうすれば実地選考を違った捉え方で考え、面接で語り、通過できるはずです。
皆さんの参考になれば幸いです。