今回は映像制作会社大手のAOI Pro.の新卒求人から企業の待遇、社員への気持ちをある程度読み取っていきましょう。
AOI Pro.はCMやVPその他にも人気アーティストのMV等の広告映像を制作している会社です。テレビでよく見るCMは大体ここがつくっています。
そんな大手の会社でもブラックな待遇があるのでしょうか。2023年入社採用ページの募集要項の給与額や待遇を見ればある程度のホワイト度、ブラック度が見えてきますのでお楽しみに!
目次
初任給
<高専/大学/大学院卒 共通>【正社員・契約社員共通】
月給/250,000円(時間外45h、深夜10hのみなし残業手当69,000円を含む)
*みなしを超える分は時間外手当として別途支給
<短大/専門卒>【正社員・契約社員共通】
月給/225,000円(時間外45h、深夜10hのみなし残業手当62,000円を含む)
*みなしを超える分は時間外手当として別途支給
学歴で初任給を分けているのは映像制作会社では珍しいかもしれません。
やることは同じなのにって感じはします。Aoiに入社できる人は高学歴な印象もあるので、短大、専門卒はそこまでいないはずです。相当優秀なはずなので初任給を下げる意味は分かりません。
給与額については映像業界では高い方です。だいたいテレビも含めて20万〜22万の間が多いのでかなり多めですね。
カッコ書きを見ると、45時間のみなし残業が付いていることがわかりますね。45時間残業しても残業代は出ません。
だいたい45時間は残業するので、実質の初任給は181,000円であとは残業代前払いってことになります。
映像制作会社は皆そうなので、特別ブラックという訳ではありません。
ただし、深夜残業のみなし時間数が10時間と少ないのは好印象です。一般的には時間外と同じ水準の時間数をみなしで設定する企業は多い中、深夜残業の方が10時間ということなので残業代は付きやすい制度のように見えます。
賞与
賞与は年2回(3月・9月)
映像制作会社で定期的な賞与が出る会社は珍しいですので、かなりの高評価となります。
何ヶ月分は分かりませんが、1ヶ月分だけでも一年目で年収300万円を余裕で超えますね。
普通賞与は出ません。羨ましい。
休日休暇
土日祝日/年末年始/有給休暇/特別休暇(子の看護休暇、介護休暇、5年ごとの勤続休暇など)
ここから何が分かるかと言うと「夏季休暇」があるかないかです。
記載がないということは夏休みは自分の有給休暇を消費して休みを取るということになります。
有給休暇は年間5日取らないといけないという決まりがあるので、夏休みで消化させるというのはよくある手口です。
つまりはあまり有給を取れない、逆に言うと取らせないと取れない環境であることも言えます。
映画鑑賞費用精算OK制度
面白いのは、映画を見たときにチケット代は精算して良いという制度です。
精算とは簡単に言うと、自分で立て替えて支払いをしても会社に申請すれば会社がそのお金をくれるということです。
実は歴が長くなってちょっとエラくなると映画は資料費として経費精算しているヤツはいるので、そこまで特別な制度ではありませんが、若手でもタダで映画を観れるのは良いですね。
映画観に行って精算する暇と勇気がある人がどれくらいいるかは未知数です。全体的にあんまり使わないからこんな制度がずっと残っているのだと思います。
ブラック度
⭐️ ⭐️ ☆ ☆ ☆
5段階中、星2つというところでしょうか。
やっぱり定期的な賞与は大きいですね。お金の問題で辞める人は多いので、それが少しでも報われるのであればある程度恵まれていると思うし、よりやりがいも見いだせそうな環境だと思います。
ですが、一般企業とは違い、給与が一見他より高くても、中に残業代が含まれていたり、有給とは別に夏期休暇がないというのはホワイトとも言い難い、業界の中では良い方としか言えない待遇ではあります。
ワークライフバランスとか福利厚生とか色々採用ページには書いてありますが、入社するとほぼ使わないというかそれどころじゃないので本質だけ見ましょう。